しまグルメブログ

国際通り安里バス停の前、ゴーヤーが描かれた大きな提灯が目印の「ゴーヤー家」。夜になると提灯に灯が入り、なんともレトロな感じだ。
昔懐かしい感じがするのは、「ゴーヤー家」が古い瓦屋のせいかもしれない。築50年ほどという店は、真新しいビルが多い国際通りにあって、ひときわ人をひきつける魅力を持つ。

提灯の明かりにつられて店に入ると、中は案外広く、弁柄色の柱が首里城を思わせて印象的だ。カウンターの後ろにはずらりと泡盛の一升瓶が並び、古酒の甕も見える。

古酒は「8年古酒瑞泉」や「5年古酒暖流」など11種類。甕から勺を使って一合徳利に移す。ゆったりした時間が、熟成された古酒には良く似合う。
「ゴーヤー家」の名物は、創作ゴーヤー料理。ゴーヤーピクルス、ゴーヤーのかき揚げ、ゴーヤーのタコライス、ゴーヤーアイス、そのほかいろいろ15種類。そのなかから今回は、「ゴーヤーと大根のサラダ」と「豚キムチゴーヤーちゃんぷる」をいただく。


「ゴーヤーと大根のサラダ」は、細めの拍子木切りの大根に、薄目にスライスしたゴーヤーとシーチキン。ほんのりとシソの味がする、和風ドレッシングをかけていただく。ゴーヤーはごく薄めにスライスされていて、苦味は抑えられている。大根とゴーヤーがパリッとみずみずしく、シャキシャキした食感が爽やかだ。2、3人前はある量だったが、あっという間に平らげてしまった。


「豚キムチゴーヤーちゃんぷる」は、お馴染みの豚キムチを、ゴーヤーを使って炒めた一品。こちらは炒める料理なので、ゴーヤーもサラダと比べてやや厚め、しっかりとゴーヤーの味がする。豚キムチの辛さにゴーヤーの苦味が加わって、豚キムチの味に一層の深みがでている。

これらのゴーヤー創作メニューは、スタッフが考え出したものだとか。既存の料理にゴーヤーをマッチングさせた腕はなかなかのものだ。

「ゴーヤー家」という名前なので、ゴーヤー料理しかないと勘違いする人がいるかもしれない。ここではゴーヤーのほかにも、グルクンのから揚げ、モズクのてんぷら、ソーメンチャンプルなど、色々な沖縄料理を楽しむことができる。手軽に古酒と沖縄料理が楽しめるとあって、観光客も良く訪れるという。

うっちん茶で割った古酒を傾けながら、ゴーヤー料理に舌鼓を打つ。「ゴーヤー家」は、一年中ゴーヤー料理が楽しめる貴重な店なのだ。

※この記事は2005-09-30時点のものとなります。